2010年3月9日火曜日

Biggie Smalles...

 13年前の今日、一人の偉大なMCがこの世を去りました。
出生時の名はChristopher George Latore Wallace。
The Notorious B.I.G.(1972年5月21日 - 1997年3月9日)
彼の人を威圧する巨体やギョロリとしたヤバイ目つきは、
とても堅気ではない雰囲気を漂わしていました。
さらに、粘りつくような声質のフロウから繰り出されるライムは、
ストリート・ヴァイオレンスやセックスといった
ハードなテーマをリアルに描写していました。
一方でサウンドは、パフ・ダディを始めとする
さまざまな時流のプロデューサーを
起用し、明快なソウル/ファンクのサンプルを
ふんだんに使用した親しみやすいものが中心。
そのハードコアさとポップの折衷で、
ビギーは莫大な数のマス/コア・ファンの獲得に成功しました。
R.ケリー、スーパー・キャット、果てはマイケル・ジャクソンに至るまで、
ビッグ・アーティストからの客演依頼を呼び起こした才気豊かなビギー。
また、“元妻”フェイス・エヴァンス、“愛人”リル・キム、
“弟分グループ”ジュニア・マフィアといったメンツを熱心にフック・アップした、
ボス的な存在としても多大なるリスペクトを受けていました。
HIP HOP・シーン全体が持つそんな彼へのリスペクトの念は、
死後13年経過した2010年現在においても
まったく消えることはありません。
いや、HIPHOP・シーンが内包する人口が増えたためか、リスペクトの念は
より濃密に、慈しむ声はますます大きくなってきているようにも思えます。
人々の心のなかで、彼はヴィヴィッドに生き続けています。
R.I.P The Notorious B.I.G...